【健康コラム】イボとレーザーと私(『イボと私』シリーズ第2回) 2019
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〜前回までのあらすじ〜

 鍼灸マッサージ師の命ともいえる私の指にできてしまった、大きなウイルス性のイボ。

 その爆発的増殖に怯えたワタクシは、おっかなびっくり皮膚科の門をくぐった。

 優しげな先生は、ワタクシのおびえっぷりをみて、炭酸レーザーでの治療を提案してくださったのであった……。

詳しくはこちら↓

https://nukumaruya.com/shop-blog/2019/10/20/【健康コラム】イボとマッサージと私(『イボと/

 というわけで、今回は『イボと私』シリーズ第2回『イボとレーザーと私』をご笑覧ください。

さて、皮膚科で提示された治療法、炭酸レーザーとは?

 正しくは炭酸ガス(CO2)レーザーといいます。ネットで検索すると上位に美容整形外科、皮膚科の名前がずらりと出てきます。美容整形では、ほくろ除去やイボ除去に使われているようです。

 高出力の赤外線領域の連続波で細胞が一瞬で蒸発するように灼かれるので、痛みも一瞬。

ピンポイントで焼くので、他の皮膚を余計に灼かなくて済む。

また、レーザーの熱でイボの細胞を灼く時、周辺の血管も熱凝固作用で固まるので、出血もすくないとのこと。

痛みも液体窒素よりは少なそうです。

 ただし、美容整形、皮膚科では健康保険を使わせてもらえないので、お高い!何気にみた美容皮膚科HPで告知されていたイボ直径1ミリあたりの治療は、約5000円。私の指に出来たイボは、どう見ても5ミリ超のが4つも……!!

あ、無理。健康保険使わないと無理。

 ええっと、2015年当時のレーザーによる保険診療では、イボが3つまでなら1回の治療あたり750円強、4つ以上で1000円位だったように記憶しています。正確な値段を記録してません……。ごめんなさい。

 というわけで、いざレーザー治療体験!

先生「痛いけど、ちょっと動かさないでね」

目を保護するためにごっついゴーグルをかけた先生が、がっちり私の手首を抑えて、慎重に指先のイボにレーザーをアテていきます。

 炭酸ガスがぷしっと音を立てる度に、レーザーが私のイボを灼いていく。すぐにたんぱく質の焦げる匂いがしてきました。

でも、一向に痛いという感覚はなし。なんだ、楽勝じゃーんと思っていたら、何発目かのぷしっという音ともに、指先にちくーんと木綿針を刺したような痛みが!はう!

厚いイボの層を貫いて、下の皮膚にレーザーが届きはじめた!!

でも、動かすと先生と私の手が危ない。オトナなので声をだすわけにもいかない。

ちくーん、ちくーんと来る度に、鼻からぶふっぶふっと息を吹いて耐える私。

その気配を察したか

「ごめんねー、指先だもんねー、痛いよねー、がんばって!」

と、励ましの声をかけながら、ちくちくレーザーをあてていく先生。

ぷしっ!ぶふっ!ぷしっ!ぶふっ!ぷしっ!ぶふっ!

炭酸ガスと私の鼻息が素敵なコラボレ―ションを奏でること、約5分。第1回目の治療、終了。

 みれば白っぽかったイボは、灼けてほどよいキツネ色に。横からみたら、指の上にカルメ焼きのように盛り上がっていたはずのイボが、おせんべいのようにぺったんこになっているではないですか!

こんなんだったのが↓

こんな感じに!↓

(当時の治療後の写真を撮り損ねたので、イメージ写真でご勘弁ください)

おお、これはいけるかも!また一週間後に来るように言われ、うきうきしながらお家に帰り、一通りの家事炊事を。すると、ぺったんこでスリムだったイボがまたふやけて、むくむく膨らみはじめました。……ん?なんか嫌な予感。

その予感は現実のものとなり、ふたたびイボは育ち始め、次の治療までにほぼ治療前と同じくらいの大きさに戻ってしまいました。

私「痛くってもいいので、もうちょっと深めに灼いてください!」

先生「んー、がんばって!」

 ぷしっ!ぶふっ!ぷしっ!ぶふっ!ぷしっ!ぶふっ!ぷしっ!ぶふっ!

 先生にがんばってもらった結果、おせんべいより凹んだ感じに。今度はいけるか?イボの端の方が小さな黒いかさぶたみたいになって、ぼろっととれました。おお!いけるかも!

 ………が、水仕事でふやけると、イボが剥けた痕に白い膜みたいなのがでてくる。その白い膜がまたむくむく育ってイボに。……1ヶ月ほどずーっとその繰り返し。わずかに最初よりは小さくはなってきたものの、なんだか賽の河原で石を積んでる気分。

 ん?でも待てよ?治療間隔を1週間もあけるから、せっかく削れたイボが育ってしまうんじゃない?連日通えば、イボが育つ間もなくどんどん灼かれていって、撲滅されるのでは?

が、ここで思わぬ障害が立ちはだかった!

先生「んー、ごめんなさいね。1週間に1度以上治療すると、保険適用外になっちゃうのよ」

がーん!それじゃ私のイボはもう永遠に(?)、灼かれては育ち、灼かれては育ち……の繰り返しじゃん!

だめかーorz。やっぱり液体窒素の綿棒を押し当てる方法しか残ってないのか……!

が、その時私の頭にひらめくものが。灼く……灼ききる……そうだ!焼灼灸(しょうしゃくきゅう)があるじゃないか!

そうです、忘れてました。私は鍼灸師なのでした。保険で灼き切れないのであれば、自分でお灸を毎日やって灼き切ってしまえばいい!

次回、鍼灸師の本分に目覚めたワタクシが、東洋医学の力でもってイボに立ち向かいます!さて、勝てるのか?次回へ続く(焼灼灸の説明も次回にやります)!

※※このコラムは2017年8月に『しんきゅうコンパス』に掲載したものに加筆修正したものです。

西川口 蕨 鍼灸マッサージ

はり灸指圧治療 ぬくまる屋 店主 あいざわゆきこ

〈【注意!】このコラムで紹介する、イボに対する一連の治療法とその結果は、あくまでも私自身が体験したものであって、全員に当てはまるものではありません。また、最初は必ず皮膚科のお医者さんに診てもらって、悪いものではないことを確認してもらってください。素人判断は、時に危険な結果をもたらします〉

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