【健康コラム】インフルエンザと麻黄湯と私 その1 2019
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〜インフルエンザと麻黄湯と私 その1〜
さて、急に寒くなりましたね。今年はかなり早い時期からインフルエンザが流行していますが、皆様は無事に過ごせているでしょうか?

私は昨年の今頃、実は大ピンチを迎えていました。
そう、家人がインフルエンザに罹ってしまったのです(:_;)

 それは、ある休日の朝、家人が『喉が痛い……』と嗄れた声で訴えてきたのが、事の始まりでした。

それはもう、ガマガエルをのみこんだようなすごい声でしたが、温かいコーヒーを飲んだりしたら落ち着いてきたようだったので、午前中は普通に買い物に行っちゃったり。
ところが午後からダルさを訴え始め、少し眠ったらよくなるかもと言いながら、お昼寝タイムに突入。


〜そして3時間後〜

家人の体温39度台に急上昇orz。 が!愚かにもこのときはまだインフルエンザを疑ってはいなかったのです……。

なぜなら、家人はインフルエンザの予防接種を受けていましたから(←ここ、ポイントです!)。

また、自律神経が少し整っていない家人は、原因不明の高熱をいきなり出して(知恵熱みたいなものです(^_^;))翌日にはケロッと下がっているなんてことが、2,3年に一度ありました。

 そんなわけで、今回もそれだろうとあまり深刻に捉えず、その日は普通に消化のよいおじやを食べさせて、早めに寝かせました。
……が、その翌朝。熱がまるで下がっていない…。あれ?

家人は仕事を休んで、近所の診療所へ。私は仕事に出ましたが、1時間ほどして家人からメールが。 「ごめん。インフルエンザ陽性でちゃった」 

……ぎゃーー!!! 

まって、ねえちょっとまって!私、昨日ふつーに同じ部屋で寝起きしてたし、同じ洗面タオル使ったし、大きなお皿からお箸で一緒のおかずつついていたよ!
……いや、ちょっとまて。私インフルエンザ予防接種受けてるし、別に感染らないんじゃ(はかない希望)?
や、家人はわたしより早く職場で予防接種受けてたし!にもかかわらず感染したし(絶望)!!!!! 

……プチパニックに陥ったあと冷静になった私は、これからのことを考え始めました。

えーっと、インフルエンザ感染者は熱が出ると周囲にウイルスを大量に撒き散らすようになる

→熱が出た家人と一緒にいたので、私もウイルスをもらった可能性が高い

→インフルエンザの潜伏期はだいたい1〜3日間位。となると、私も明日か明後日くらいに発熱するかも

→そうすると、どれくらいお店を休まねばならないか?ひとり営業としてはそれが大問題。 

ネットで検索したところ、以下の記述が。

学校保健安全法施行規則の改正に より、インフルエンザの出席停止期間の 基準が「解熱後2日を経過するまで」か ら「発症した後5日を経過し、かつ、解 熱した後2日(幼児にあっては3日)を経 過するまで」と変わりました。

発症した日からかぞえると、6日間の 出席停止が必要ということになります。
「インフルエンザ出席停止期間の基準」早見表
www.sakai-j.ed.jp › school › infulkikan 

ううーむ、大人なので6日は必要でないにしても、やはり発症後5日は休まねばいかんかーorz。
ひとりで自営業やっている身としては大打撃です。でも、鍼灸屋という職業柄、自分が感染源になってしまう事態だけはなんとしても避けたい。 

まずは涙を飲んで、いつ発症してもいいように、むこう一週間分のネット予約受付を塞ぎました。すでに予約が入っているお客様の名前は手帳に控え、急に発熱した場合、どこからでもすぐに連絡できる体制を整えました。
 そして自分の体調をチェック。いまのところ熱は平熱、脈もきれいで、特に咳なども出ていません。 しかし、うっすら喉が痛い感じはあります。そしてなによりも気になるのが、今朝から急に肩甲骨の間に出てきた肩こり……!
 悪寒と重だるさを伴っていて、しばらくすると節々の痛みに広がっていきそうな感じのある嫌な肩こりです。

 うむ、これは超やばい。

 体内でインフルエンザウイルスが着々と増殖していそうな予感……! くう……!このまま発症するのを指をくわえて待つしかないのか……!
 いや、何か手はある。そのときふと思い出したのが、以前に交わした病院の受付をやっていらっしゃるお客様との雑談でした。

 「風邪ひいた時には葛根湯(かっこんとう)がいいってよく言われてるけど、病院の薬剤師さんが『麻黄湯(まおうとう)』ってのもいいよ、って勧めてくれたー。なんでもインフルエンザにも効くんだって!」

  その時はへー、そんな漢方薬があるんですかーと流していましたが、『麻黄湯』、試してみるのは今じゃないの? 最近ハマっている漢方の先生の本『丁先生、漢方って、おもしろいです。』(著者 丁宗鐵、南伸坊 朝日文庫)には、こんな記述があります。(以下30〜31pより引用)
 

『ここで一番大事なことは、発熱反応というのはウイルスの感染に対して、人体が戦うために出しているってことです。ウイルスがだしているわけじゃない。(中略)
    ここ十年くらいの間に、風邪の熱は治めちゃいけないってことになってきましたね。(中略)最近インフルエンザに漢方の麻黄湯を使ってみると早く解熱するというのが話題になっていました。
 麻黄湯を服用すると一時的に熱があがるけれども、早く解熱して、罹病期間は明らかに短くなります。(中略)つまり免疫学の成果ですよね、免疫のしくみがくわしくわかってきたので…』

 つまり簡単にいうと、『麻黄湯』はインフルエンザウイルスそのものをやっつけるというより、ウイルスをやっつける免疫細胞を活発化させることで、体がインフルエンザウイルスをはやめに退治するお手伝いをする薬…と解釈してよさそう。


 この本では、発症してから麻黄湯を使用する記述になっています。
 が、これもしかして、潜伏期に使えば、体の中の免疫細胞がウイルスの増殖そのものを抑えつけてくれて、発症しなくて済むんじゃない?
 これはチャンス。嫌な肩こりはどんどん範囲を広げてきているし、一刻も早く自分の体で実験するしかあるまい。

さっそく近所のドラッグストアで市販の麻黄湯 10包入を購入(第2類医薬品なので、わりとどこのストアでも簡単に買えます)。その日の夕方から服用を始めました。

さて、結果やいかに?!
続きは近日中にアップします。乞うご期待。

アップしました↓続きはこちら

https://nukumaruya.com/shop-blog/2019/12/09/%e3%80%90%e5%81%a5%e5%ba%b7%e3%82%b3%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%80%91%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%95%e3%83%ab%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b6%e3%81%a8%e9%ba%bb%e9%bb%84%e6%b9%af%e3%81%a8%e7%a7%81%e3%80%80%e3%81%9d/

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はり灸指圧治療 ぬくまる屋 店主あいざわゆきこ

※このコラムは2019年1月にしんきゅうコンパスに掲載したものに加筆修正しました。


【注意!】※漢方薬も「薬」です。購入するまえに薬局の薬剤師さんか、登録販売者さんにご相談の上、自己責任でご使用ください。普段常用しているお薬がある場合は必ずご相談ください。
特に『麻黄湯』の場合、向精神薬や、喘息の発作を抑える薬などを使用されている方は、成分が重複する可能性があります。飲む前に必ずかかりつけのお医者様にご相談くださいね。

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