【健康コラム】イボとお灸と私 実践編(『イボと私』シリーズ第4回)
2019
11/12
〜前回までのあらすじ〜
私のゆびにできたウイルス性のでっかいイボを取り除くべく、果敢に戦おうとする私。
しかし元来がヘタレなため、液体窒素は怖くてだめ!
炭酸ガスレーザーは、『一週間に一度以上の治療は保険が効かない』という巨大な経済障壁が立ちはだかった!
そこで思い出したのが、鍼灸師の間に古来から伝わる『焦灼灸(しょうしゃくきゅう)』!イボの上にごそっともぐさを乗せて燃やしきり、イボを組織ごと灼ききる方法。さて、お灸はイボに勝てるのか!?
詳しくは前回までのコラムを参照ください
というわけで、憎きイボを灼ききるべく、毎晩寝る前に焦灼灸を実践してみることになりました。
用意するものは
1.灰皿
2.もぐさ
3.お線香
4.メンタムリップ、またはハンドクリーム
5.ライター
6.自分で自分の指を灼く勇気
以上6点。特に6は重要。
方法は簡単。
→まずはもぐさを固定しやすいように、イボの上にリップクリームかハンドクリームをうっすら塗る(個人的にはスティックのリップクリームのほうが、ほどよくピンポイントに塗れるので便利だと思います)
→もぐさをイボと同じくらいの大きさに丸めて、イボの上に乗せる。
→ライターで点火したお線香の先をそっと近づけて、もぐさに点火する。
→もぐさが燃えきるのを待つ。
→燃えきったもぐさの灰を灰皿に捨てる。
これだけ。
とりあえず、いつものクセでお米粒の半分ほどの量のもぐさを丸めてイボに乗せ、おそるおそる燃やしてみる………。何もかんじない。
あれ?……あ、そうか。イボが厚いので、小さなもぐさを燃やしたくらいじゃ下まで熱が通らないんだ。表面もうっすらキツネ色の点がついただけ。これじゃあダメだ。
次はもぐさをさっきよりかなり大きい麦粒大に丸める。燃やす……だめだ、やっぱりなにも感じない。
しかし、これ以上大きくもぐさをまとめるとイボからはみ出してしまうので、麦粒大のもぐさをひたすら乗せて燃やしつづけることに。
5,6回も焼き続けた頃でしょうか、イボの表面もキツネ色から黒いおコゲ色に変わってきました。と、同時にぎゅううっとつねられるような熱さキターーー!!!おもわず指が動きそうになるけど、ゆびの付け根を反対の手でしっかり抑えて耐える!がんばる!
2,3秒もがんばっていると、すぐにもぐさは燃え尽きて、熱さがすうっと落ち着きました。灰を払ってみると、下のイボは真っ黒こげ。おお、これはいけるかも!
とりあえずはそこからもう一度だけ、ぎゅううっとあっつーいお灸をやって、その日はこれでおしまい。
手を洗うと、真っ黒焦げなイボの色が少しうすくなりましたが、全体的にこんな感じ。おお、ちょっとグロい。↓
翌日も同じようにしてみましたが、こんどは2,3回ほど灼いたくらいで、ぎゅうっとなる熱さを感じてきました。お、これはイボが少しだけ薄くなってきてる?
しかし、イボの表面はあいかわらずぷっくりしていて、ごわごわ。お灸で灼くことで水分が抜けてきたのか、炒った黒豆のようなカチカチな硬さになってきました。
毎晩のお灸を10日ほども続けた頃でしょうか。イボの下にある皮膚がうずうず痒く感じてきました。うずうずして、おもわずイボの上から軽く爪で抑えます。最初は点で感じていた痒みが、どんどん広がっていきます。
う、痒い……かきむしりたい。でも、かちかちのコゲたイボが邪魔でかけない。……あー!もうだめ!思わずイボを爪で掻いたら、イボがぼろんと取れて、下からピンク色のつやつやした赤ちゃん皮膚が……!!
やった……やったあ!取れた!取れたよエイドリアーン!!(←ここでロッキーのテーマが高らかに鳴ってます)
見てください!このきれいに取れた痕のキレイな皮膚を!勝った!お灸がイボに勝った!これにて一件落着!
…………といきたいところなのですが、残念ながらこれでおわりではなかったのです……。
そう、お気づきのかたもいらっしゃると思いますが、イボが剥がれた痕に残っている、白い皮のようなもの。これ、皮ではなくて、イボの灼け残りだったんです……。
やっぱりどうしても灼きムラがでてきてしまいます。2,3日はキレイだったのですが、炊事をするたびに灼け残りのイボが白くふやけて、またもやゆっくり育ちはじめました……。
仕方がない、また灼くかー。うっすら生えて来た小さいイボに小さくもぐさを乗せて、火をつけます。ところがですね、これが……あぢっ!あぢあぢあぢーーいい!!思わず途中で火を消してしまいました。
あれ?だめだ。耐えられない熱さ。
そう、いままでは大きなイボが壁になってくれていたので、燃やしきっても熱さに耐えられていたんですね。
ところが、こんどはイボが薄くて小さい、しかも下は、生まれたてほやほやの敏感なあかちゃん皮膚。ヘタレな私が自ら灼ける熱さではありませんでした……(T_T)。
また灼ける程の厚さにイボが育つまで、手をこまねいて見ていることしかできないのか……10日ほどで、イボはまた立派に育ち、また黙々と灼き、ボロリと落ちてはまた育ち……の繰り返し。あれ?また賽の河原で石を積み上げていく感じになってきた……(´;ω;`)
やっぱりだめなんでしょうか?やっぱり液体窒素に頼るしかないんでしょうか?Google先生、答えてください……!
求めよ、さらば与えられん
そんな声が聞こえたかどうかは知りませんが、イボの痛くない治療法を必死に追い求め、検索を繰り返す私に、Google先生は思いもよらない方法を示してくれたのでした……!
次回、いよいよ『イボと私』シリーズ最終回!イボとのあくなき戦いに終わりが見える日が遂にやってくるのか……!次回いよいよ最終決戦。乞うご期待!
※この記事は2017年8月に、口コミサイト『しんきゅうコンパス』に載せたものに、加筆修正したものです。
西川口 蕨 鍼灸マッサージ
はり灸指圧治療 ぬくまる屋 店主 あいざわゆきこ
<【注意!】このコラムで紹介している、イボに対する一連の治療法とその結果は、あくまでも私自身が体験したものであって、全員に当てはまるものではありません。また、最初は必ず皮膚科のお医者さんに診てもらって、悪いものではないことを確認してもらってください。素人判断は、時に危険な結果をもたらします〉